「申告実績＝税理士事務所の知見やノウハウ」です。
直近の年間死亡者数は約157万人、そのうち相続税申告対象者数は約9％の15万人です。約10人に1人しか申告が発生しないからこそ、知見やノウハウを培った実績のある事務所を選びましょう。また、担当者ごとの実績数も重要です。実績数は多いが従業員数も多いため担当者一人あたりの実績数が少ない事務所と、一人ひとりの申告実績が多い事務所ではどちらの方が安心できるでしょうか？

相続税では個人の資産を守るための判断が必要です。例えば、計算する人によって土地評価や特例利用などの違いで税額が異なることがあります。法律で認められた範囲内で有利な計算ができる専門家を選びましょう。
逆に税務署に指摘されない“問題ない”申告書を作成して、あえて多く納税させているケースもあります。税務調査の対象からは外れやすくなるものの、お客様の負担が大きい申告が正しい申告でしょうか？

相続に関連するサービスは相続税申告だけでなく、相続前の遺言作成・家族信託といった生前対策、相続後に発生する遺産分割協議・名義変更・遺言執行等図も考えられます。手続きを自身で行うのも個別に専門家に依頼するのも手間と時間がかかります。例えば、不動産を生前に贈与をするなら、贈与税申告は税理士、不動産の所有権移転登記は司法書士、争いを起こさないための遺言書作成であれば弁護士に依頼が必要です。

生前対策では相続税が最も安くなれば良いのでしょうか？今回は節税できても、資産を継いだ配偶者が亡くなった時に高額な相続税がかかってしまうということも考えられます。また、節税対策で養子縁組したけれど、後々トラブルになって結果的に弁護士費用が高く…なんてことも。将来的な問題や家族関係について、民法も踏まえて多面的な判断が必要です。希望に対する選択肢を提示してくれるところ、選択肢ごとのメリット・デメリットを説明してくれるところ、税法だけでなく判例・民法を踏まえた判断ができる事務所選びが重要です。

相続税申告の料金は事務所ごとに異なります。
報酬が低い場合、申告内容が十分検討されていないため、控除や特例の適用が漏れて相続税が多額になっている可能性があります。さらに税務調査で税理士側のミスの指摘を受け、本来支払う必要のない追徴課税を払わされる危険性もあります。