土地の評価
【2024年07月28日】
相談者「父の所有している土地を相続します。相続税を計算する上で土地の評価はどのように計算されますか?」
弊社ご提案「その土地の状況によって評価額は異なってきます。現地調査や確認をして金額をお出しします」
土地は国税庁から時価を算定する指標として「財産評価基本通達」が公表されており、多くの場合はこれに沿って評価しています。
土地は、宅地、田、畑、山林、原野、牧場、沼地など地目の分類があり、原則として地目別に評価します。地目は登記簿上の地目にかかわらず、課税時期の状況で判定されます。例えば、登記簿上の地目は畑でも砕石が敷かれて駐車場用地になっていれば、雑種地と判定します。
さらに宅地の場合、路線価方式と倍率方式があり、それぞれ計算の仕方も異なります。また、宅地の形や接道状況等に応じて補正率を加味して評価します。
評価が増える | ·2つ以上の道路に面している ·角地 |
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評価が減る | ·奥行が長すぎる ·奥行が短すぎる ·間口が狭すぎる ·不整形の宅地 ·道路に面していない ·容積率が異なる地域にわたっている ·がけ地 ·著しく高低差がある宅地 ·面積が広い(500㎡以上) ·高圧線の下にある宅地 ·建物の建築に制限がある ·私道の場合 ·土壌が汚染されている ·騒音·日照阻害·臭気がひどい ·他人が建物を建てて使用するように貸している「貸宅地」 ·自分でアパートや一軒家を建てて貸している「貸家建付地」 など |
今回のご相談では、土地の現況を確認して検討した結果、補正率が適用されることが分かりました。その結果、土地の評価を下げられて相続税負担が軽くなり、大変喜んでいただきました。
土地の評価額が高いほど、相続税は高くなります。土地をどのように評価するかは相続税実務の中で最も差が出るところであり、いかに評価を抑えるかは税理士の知見やノウハウによるところです。
土地を多く所有している方は相続税申告の実績数が多い税理士にご依頼されることをお勧めします。